130th 海城祭

文化祭における太陽系模型のホログラム化の検討

佐藤孝樹(中3)

 

1.はじめに

今回の研究では、文化祭で展示する太陽系模型をホログラム化するための下準備や簡単な実験を行なっていきます。

今回、この研究を行おうと思ったきっかけは、2019年の秋頃に、地学部の先輩が、「(当時の)中1にやってほしい研究」として紹介したものの中に、太陽系ホログラムというものがあった事であり(詳しくは後ほど)、その研究を僕がやる事になったことです。その研究は2020年度の文化祭を目標に進められる予定でしたが、諸事情により、2021年度の文化祭での太陽系模型に代わるものとして展示できるように研究をする事になりました。この研究は、展示に向けた事前準備を行うものです。

ここでは、まずホログラムや太陽系のCGモデルについて調べた後に、実際にいくつかホログラムを作っていきたいと思います。

2.下調べ

ここでは、前章に書かれているホログラムの仕組みを説明します。ホログラムと言っても様々な種類があるのですが、今回は擬似ホログラム(通称3Dホログラム)のペッパーズゴーストというものの仕組みについて見ていきます。

ペッパーゴーストは図1のように、ディスプレイに画像を映し、斜め45度の傾きで板(透明な反射フィルム)を設置すると、板で反射した映像が重なって見えるという原理です。なお、今回の実験では、この板を4方向に設置し、ディスプレイの4箇所に画像を映して、4方向から見られるようにしました(詳しくは実験のところで述べる)。

 

ダイアグラム

自動的に生成された説明

 

1 ペッパーゴーストの仕組み

(「空中像とか擬似ホログラムとかを概観する」https://kajiguchi97.hatenablog.com/entry/falseholograms 4月8日閲覧 より)

3.実験・結果

今回の実験では先ほど述べた、擬似ホログラムのペッパーゴーストを作っていきます。

なお、今回はhttps://stardust-news.net/research/323/に書かれているやり方(図1の、ディスプレイを使う床型のホログラム)で作っていきます。

材料は、100均でも買える硬質カードケースと紙、カッター、セロテープです。CDケースを使うやり方の方が知られていますが、完成品の映像が2重になりやすいそうなので、硬質カードケースを使っていきます。

まず、紙に型紙となる台形(下底15cm、上底2.5cm、高さ8.75cmの等脚台形)を書き、その形に沿って硬質カードケースを切っていき、4枚の台形をつくり、写真1のように、上面と底面の空いた四角錐台形に組み立てます。

これを逆さ向きにして、ホログラム投影用の画像を導入すると写真1のようになります。

屋内, 建物, テーブル, モニター が含まれている画像

自動的に生成された説明

  写真1 ホログラムを投影する様子(横から)

この実験により、硬質カードケースで作った板でホログラムを写すことができることがわかりました。

4.考察・今後の課題

この実験により、ホログラムを手作りで作れることがわかりました。そこで、天文班内では、「太陽系ホログラムは難しいのでは」という見方もあったのですが、今後もこの研究を進めていこうと思います。

今後は、実際に太陽系模型をホログラムにするために、投影用の映像を作って行こうと思います。

参考資料

1) 「空中像とか擬似ホログラム とかを概観する」https://kajiguchi97.hatenablog.com/entry/falseholograms 4月8日閲覧

2) 「太陽系無料3Dモデル」https://free3d.com/ja/3d-model/solar-system-96276.html 4月8日閲覧

3)「★立体投影!ホログラムを作ってみよう!改良版!簡単に出来てキレイに写るピラミッドを自作しよう★」

https://stardust-news.net/research/323/ 4月8日閲覧