2022河津鉱物採集巡検記

今回は冬休み中に実施した河津での鉱物採集巡検について紹介します。

と言っても巡検の大半は採集なので、基本的には河津で採れる鉱物の説明になります。

ちなみに、鉱物採集巡検は2019年8月に文化祭用の黄鉄鉱を集めに行ったとき以来約3年半ぶりの実施となりました。久しぶり、ってレベルじゃないですね。

今までコロナがあったりしたせいで、ほとんど実施されなかった採集ですが、流石にこれ以上やらないと鉱物採集の文化が失われてしまうので非常にまずい、というわけで今回実施することになりました。

冬休みのある日。朝7:00に新宿駅に集合し、青春18きっぷで河津に向かいます。湘南新宿ライン・東海道線・伊東線・伊豆急行線を乗り継いで11:00前に河津駅に到着。遠いなあ。

河津駅前に集まる地学部員

ちなみに写真を撮るのを忘れていましたが、伊豆急行の車両は恋する小惑星(アニメ)の海水浴の回にも出てくるので、恋アスが好きな人は是非確認してみてください。

なお、青春18きっぷで河津に向かう場合、河津駅がある伊豆急行線は18きっぷ対象外のため、駅の窓口で乗り越し精算(伊豆急行線の料金を払う)をする必要があります。

青春18きっぷを持った状態で私鉄直通電車に乗る方法

さて河津駅から歩いて約25分、菖蒲沢海岸のあたりで採集していきます。

こんな感じの道を進んでいきます

さて、突然ですが、河津では何の鉱物が採れるでしょうか。河津では主にモルデン沸石などの沸石類が採れます。

<ここから下は真面目な話なので興味がない人は飛ばして下さい>

沸石は鉱物の中でも「ケイ酸塩鉱物」と呼ばれるグループに属します。ケイ酸塩鉱物は火成岩の主要鉱物である、石英・カリ長石・斜長石などがグループに属されています。構造はケイ素原子の周りに4つの酸素原子がある、いわゆるSiO4四面体になっています。

そのケイ酸塩鉱物のうち、相当量のケイ素原子がアルミニウムに置き換えられているものを「アルミケイ酸塩鉱物」と言い、沸石はこれに含まれます。アルミケイ酸塩鉱物は地殻体積の60%を占めます。

そして沸石は結晶構造に隙間が多く、水分を多く含むことができる特徴があります。熱すると中にある水分が出てきて沸騰しているように見えることから沸石と呼ばれています。モルデン沸石は沸石の中の1つです。

では巡検の話に戻りましょう。11時半ごろに海岸に到着。14時半ごろまで採取です。

採取を始める地学部員
石の割れているところを叩くと出やすいです。
高いところの石は安全に気をつけて作業していきます。
石の隙間から少しでている白い綿のようなものが沸石です。

しばらくすると、こんなものを見つけました。

玉ねぎ状風化を受けた石

ちなみにこの石は今実験室前に置かれています。

しばらくするとまとまった沸石が採れるように。

沸石がついた石

しかし沸石を残念ながら水没させてしまった人も。

沸石を水没させてしまって悲しむ高2部員

さて、部員の採取場所はどんどん南下していきます。

岩の上で採取する地学部員
崖の横ではヘルメットをつけて作業します。

こんな感じの採取が3,4時間ほど続き、撤収時間になりました。

片付けをする部員

そして帰りは河津駅からキンメ電車に乗り、

キンメ電車。普通列車なので乗車券だけで乗れます。

熱海駅で足湯に入って帰りました。営業時間は16時までですが、この日はなぜか16時過ぎまでやってました。

以上で巡検報告を終わります。最後の方は適当になってしまいました。すいませんでした。

また次回以降は早く投稿できるよう頑張ります。

参考資料

  • https://kotobank.jp/word/アルミノケイ酸塩鉱物%28アルミノ珪酸塩鉱物%29-1144563
  • https://kunibiki-geopark.jp/geo-study/2019/03/09/husseki/
  • スクエア最新図説 地学

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