地学オリンピック本選参加記-2022部誌

この記事は2022年海城祭・ミニオープンキャンパスで配布した部誌に掲載したものを一部修正したものとなっています。部誌PDFはこちら

はじめに

皆さんこんにちは。地学部副部長です。ちなみに文化祭実行委員会の方でもサークル管理部部長を務めています。パンフレットの最後の方に部長挨拶で居ます。読んでね。

さて、ここでは表題の通り地学オリンピックたるものの体験記を書くみたいですね。体験記を書き始める前に、まずは地学オリンピックって何なのかを簡単に説明します。

詰まるところ地学の試験です。オリンピックなどと題してはいますが、要するに地学のテストみたいなもんです。説明は終わりです。ちなみに、地学オリンピックは一次予選、二次予選、本選と分かれており、今回は本選での体験を書きます。ちなみに二泊三日、場所は茨城県のつくば市で開催されます。

一日目

お昼集合です。なぜなら遠国から来る人もいるからです。

集合場所に着くと、地学の資料集を読み込んでいる人だったり、Twitter してる人だったりいっぱいいました。みんな頭良さそうでした。僕は緊張していて何もせずにそわそわしてました。

宿泊場所到着すると、地学の研究者の方の講義が始まります。机の上に資料が予め準備されているわけですが、こんなもんが一緒に入ってました。

…地学徒(地学を学ぶ学生の略)にとっては遊べるし勉強になるしで家宝級レベルのやつなんですけど、よくよく考えるとこれ地学好き以外に需要あるのか…?と思ってしまいます。これ、実は普通に市販されてて海城の近くだと上野の科学博物館にも売ってあるんですけど、いつも山積みなんですよね…。普及することを願ってます…。

講義が終わると自由時間になります。ここで参加者との初めての交流がありました。ちなみに、科学オリンピック系をやる人はTwitter をやる傾向が高いのですが、こういった交流の場で「(アカウント名)の者です〜」みたいに言うと話が繋がりやすくて便利です。これなら男子校培養菌の僕でも交流ができました。

二日目(朝)

ガヤガヤ騒いでベットに入ってたら気づいたら朝でした。部屋から出て朝ごはんを食べに行くと、向かいの席に先日知り合った関西の子がいたので、一緒に話しました。何話したかは覚えてないないんですが、味噌汁飲んで「うん。ギリセーフやな」とか言ってた記憶はあります。関西人味噌に厳しいね。呑気なもんですが本日はテストの日なんですよね。ちなみに、ご飯食べてると近くでスタッフの方が「〇〇君がまだ来ていません」などと話していました。どんな所にもねぼすけがいるもんだなあと思ってよくよく聞いてみると、普通に我が部の部長の名前でした。嘘ですね。どこにもは居ませんね。うちの部にしかいませんでしたね。ちなみにこの後スタッフさんに我が部長は部屋で起こされたみたいです。その朝の地学オリンピック運営がこんなツイートしていました。

(無事たたきおこされたみたいですね。

二日目(試験)

話は戻してテストに移ります。ちなみに試験会場は寿司屋でした。参加のしおりを読んだ時まさかねとは思いましたが本当に寿司屋でした。お昼ご飯が楽しみになる試験会場でした。

会場に到着してからすぐに試験が始まりました。ちなみに試験内容を簡単に説明しておくと、テストは地質、固体地球、気象、海洋、天文、標本鑑定の6つに分かれています。地質は地層の傾きなどの情報から地質図を作成する、などの実技性が高い分野です。固体地球は地球の表層を覆う「プレート」にまつわる問題を解きます。気象、海洋は例年バリエーションが豊富な感じがしますが、大気、海洋の運動に関する計算が結構出ます。天文はもうほぼ計算です。標本鑑定はいわゆる実技試験ってやつで、目の前に実物の化石・鉱物が置かれて名称を問われたりします。

で、今年はどうだったかといいますと。

地質はそもそも作図が出なかったです。あんなに頑張って練習したのに…。固体地球は問題自体は面白かったのですが、面白いと思うだけで解けませんでした(ダメなやつ)。気象、海洋は記述問題は書けており自信があったのですが、計算問題がミスを連発していたことを解き終わった後に知って絶望しました。天文はもう電卓を駆使して計算問題を乗り切りました。鑑定試験は練習してきた成果もあってうまく行くと思ったのですが、最後の問題で、最狂の標本「ウミツボミ」が分からず撃沈しました(言い訳終わり)。試験時間は3時間なので解き終わったら昼飯な訳です。寿司屋でしたが、出てきた昼飯はスパゲッティでした。美味しかったです。オチがあって良かったです。

数多の参加者を恐怖に陥れた生命体、ウミツボたん

ちなみに試験が終わると施設見学があります。僕の班は上野の科学博物館管轄の標本庫にお邪魔させていただきました。写真は載せられませんが、本当に膨大な数の標本がありました。見渡す限りどでかいコンテナだらけで、そのコンテナ一個に無数の引き戸があって、またその中にたくさんの化石、鉱物標本がギッチリ詰まっていました。配られたトランプは置いてありませんでした(そりゃそう)

三日目

表彰式の日です。ちなみに僕の心境は「あこれメダルもらえんやつだ」みたいな感じで覚悟はできていました。いつも通り朝起きてご飯を食べました。ちなみに表彰式の前に軽くお散歩イベントがあって、つくば市内の岩石などを講師の方に解説していただきました。僕は他の参加者とだらだら喋りながらつくば市内の岩石を見てあれこれ喋っていました。

表彰式はお散歩の到着地で行われました。結果は銅賞で、メダルが一応の目標だったのもあってまずまずだとは思いましたが、それでも予選時点での成績からは順位が下がったように思えて残念でした。ちなみに二日連続で寝坊をキメた我が部長は最優秀賞を取り、先輩も標本鑑定で最優秀成績を収めていてすげーと思いました。

あとがき

そもそもこの体験記を書いている時点で本選から半年弱経っており、あとがきを書くどころか本文を書く時点で記憶があやふやなわけでマジであとがきを書いているべきではないのですが、形としてでも載せておきます。

僕はこの文章を夏休み真っ盛りに書いております。あと一週間もしない内に今年の地学オリンピックの予選申し込みが始まろうとしています。去年大分悔しい思いをしたのもあって、地学関係の書類は大分読み漁るようになったかなあとは思っております。この文章をどこの誰が読んでいるのかは知りませんが、大方小学生か地学のことが好きな人のどっちかだと思います。

(1) 小学生へ

この文章を通じて何が言いたかったかと言うと、地学っていうマイナーな分野でも、全国を見れば地学好きの同士がいるわけです。もし何か周りで自分と同じ趣味の人間がいなくたって、大抵全国見ればそれなりの規模の同士がいるわけだから、もしその趣味が好きなら周囲は気にせず続けてみると、中高生活楽しく青春できると思います。おっさんからのアドバイスです。

(2) 地学好きの方々へ

分かったような口で文章書いてすみませんでした。

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