太陽系ホログラム①-太陽系ホログラムをやることになったきっかけ

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こんにちは。地学部天文班の佐藤です。

今回は、僕がやっている太陽系ホログラム製作のきっかけについて話して行こうと思います。

ちなみにこれは余談ですが、先日「太陽系ホログラム②-ペッパーズゴーストとは」の記事を公開したのですが、投稿した直後に、公開日の前日に伊坂幸太郎さんの小説『ペッパーズ・ゴースト』が発売されることが発表されたことがわかりました。これは奇遇ですね。きっとこの太陽系ホログラムの研究もうまくいくでしょう(?)。

今までの地学部太陽系模型展示

話を太陽系ホログラム製作のきっかけの話に戻しましょう。

突然ですが、地学部天文班は文化祭のときにどのような展示を行っているのかご存知でしょうか。

天文班のページを見ればどのような展示を行っているのかわかるのですが、ここでは、その中でも太陽系模型展示について話していきたいと思います。

太陽系模型展示は、こんな感じの発泡スチロールで作られた太陽系の惑星を、

太陽系の惑星たち(違うものも混ざってますがここではスルーで) 10度以下で保管しないといけません(嘘)

こんな風に吊り下げて、

吊り下げられた木星

こんな風に並べていくのが太陽系模型です。

太陽系模型の完成 奥から水星、金星、地球、という順番で並んでいる

ちなみに、この太陽系模型では惑星同士の距離の比率が実際の距離の比率と同じになっているのが特徴です。

さて、この太陽系模型ですが、問題点がいくつかあります。問題点を箇条書きにして挙げてみると…

  • 土星の輪がないので、土星を土星だと認識できない人が多い
  • 星の大きさの比較ができない
  • そもそも飾りだと思われてしまい、展示だと認識する人が少ない
  • 古い

要するに、ある程度展示としては成立するものの、若干問題があるんですね。

天文班の問題点

ここで少し視点を変えて、天文班の研究について見ていきましょう。

天文班では(太陽系ホログラム研究が始まるまで)3つの研究を行っていました。その3つとは…

  • 光害研究(2012年から続いている研究です)
  • 電波望遠鏡製作
  • 自作赤道儀の研究(去年担当していた先輩が引退したためこの研究はもう行われていません)

さて、これらを見て皆さんはあることに気づいたと思います。それは、「天文班は天文学をやっているのではなく、天文に関するものの自作・研究などをやっている」と言うこと。少し考えればわかることですが、残念ながら中高の地学部では、天文学はスケールがあまりにも大きすぎてできません。そのため天文班の研究・部員はどんどん減ってってしまっているのです。

そこで、天文班はこの太陽系ホログラム研究を行うことになったのです。この研究も天文学とは直接関係ないです(実際に太陽系ホログラム②の記事には天文学っぽいことが一文字も出てきませんでしたね)が、天文班の研究活動を維持できますし、文化祭で来場者などに天文に興味を持ってもらうための研究になることができます。

まとめ

  • 既存の太陽系模型には、いくつかの問題があり、それを改善していく必要があった。
  • また、天文班は研究が少ないと言う問題もあった。
  • そこで太陽系ホログラムの研究を行うことになった。

とても雑な記事になってしまいましたが、以上で太陽系ホログラム研究のきっかけを終わりにします。最後までご覧いただきましてありがとうございました。次回は太陽系ホログラムの投影用装置の作り方か投影用映像の作り方のどちらかをやろうと思います。

太陽系ホログラム②-ペッパーズゴーストとは

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皆さんこんにちは。地学部天文班です。

ここでは天文班の研究の一つである、太陽系ホログラムそのものの概要や仕組みについて説明して行きたいと思います。(太陽系ホログラムの記事の①はまた後日投稿します)

太陽系ホログラムとは?

そもそも太陽系ホログラムは、太陽系の惑星を擬似ホログラムのペッパーズゴーストを使って映し出すもので、2021年の文化祭(内部開催)で展示する予定のものです(ちなみにその展示をやることになったきっかけや経緯は後日投稿する「太陽系ホログラム①-太陽系ホログラムをやることになったきっかけ」で書く予定です)。ちなみに「太陽系ホログラム」というのは地学部が作った造語です。

その具体的な概要ですが、

  1. 太陽系の惑星を擬似ホログラムのペッパーズゴーストを使って写す(当たり前ですね)
  2. 既存の太陽系模型と一緒に文化祭時に展示を行う
  3. ホログラムの投影機(?)は1つ設置し、各惑星を順番に投影する

という感じです。製作して行くにつれて概要を修正するかもしれないので、今回はこれくらいにしておきましょう。

ペッパーズゴーストとは?

さて、太陽系ホログラムは太陽系の星を擬似ホログラムのペッパーズゴーストを使って投影する訳ですが(3回目)、そのペッパーズゴーストとはどういうものなのでしょうか。

ペッパーズゴーストとは、擬似ホログラムの一種で(要するに本物のホログラムでは無い)、その原型は劇場などで使われている視覚トリックの一つです。

劇場のトリックであるペッパーズゴーストについてはWikipediaをご覧いただければ2分で理解できるのでここではあまり説明しませんが(本来誰もが簡単に編集できるWikipediaを参考資料として使うのはふさわしく無いかもしれませんが、ここでは簡単な概要がわかれば十分なのでWikipediaを参考資料として引用します)、元々は幽霊を登場させたり消したりするためのものだったんですね。

擬似ホログラムとしてのペッパーズゴーストの仕組みについて説明しますと(と言ってもあまり違いはないのですが)、

擬似ホログラムの仕組み

こういう仕組みになっています(ちなみにこのスライドはGeo1という地学部内で行われている研究大会?の発表スライドです)。ちなみに今回は床型のペッパーズゴーストを作っていきます(スライドにも書いてありますが)。

ペッパーズゴーストの使用例

このペッパーズゴーストですが、どんなところで使われているのでしょうか。

ペッパーズゴーストについて調べているときに、使用例としてよく出てきたのは「初音ミクのライブ」です。初音ミクの説明は省略しますが、ボーカロイドである初音ミクのライブの時に初音ミクを映すときにこのペッパーズゴーストの技術が使われているそうです。

ペッパーズゴーストを使ったライブの仕組み(「誤解だらけの「ホログラム」それっぽい映像表現との違いは?」https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1606/19/news008_2.html 7月12日閲覧 より)

実際の初音ミクのライブの映像がこちら。

初音ミクのライブ「マジカルミライ 2020」の様子(「「ずっと初音ミクでいさせてね」ボカロの祭典・マジカルミライ 全日程終了」 https://natalie.mu/music/news/409880 7月12日閲覧)

スクリーンが透明すぎて、この画像だとどこにスクリーン(反射フィルム)があるのか全然わかりませんね。ちなみに地学部の太陽系ホログラムで使う反射フィルムはこんなに透明にはならない予定です。

ただ、一部のインターネット記事には「舞台に貼った半透明のスクリーンに投影」と書いてあり、本当に初音ミクのライブがペッパーズゴーストなのかは少し怪しいです。

また、よく3Dホログラムを自作しよう、みたいな感じのWebサイトがありますが、あれも大体ペッパーズゴーストです。ちなみに最初の方でサラッと触れましたが、ペッパーズゴーストは擬似ホログラムなので、このような3Dホログラムは本物のホログラムではないんですね。

手作りの擬似ホログラム (「★立体投影!ホログラムを作ってみよう!お家にある材料で簡単に作れる。ちょっと未来を感じる工作・自作!」https://stardust-news.net/research/302/ 7月12日閲覧)

まとめ

最後にまとめです。

  • ペッパーズゴーストとは、擬似ホログラム(本物ではないホログラム)で、劇場などで使われている視覚トリックの一つ
  • この技術は、ボーカロイドのライブなどでも使われており、自作ホログラムと呼ばれているものは大体この技術を使っている
  • 地学部天文班ではこの技術を使い太陽系ホログラムの展示を行う

参考資料

火星とアルデバランの接近を見た件(第5回天体観測会)

 3月23日に第5回天体観測会をオンラインで開催しました。本来であれば3月19日に実施する予定でしたが、天気が悪かったため4日も延期することになりましたが、綺麗な星空を眺めることができました。

第4回以前の観測会の報告はこちら→https://kaijo-chigaku.com/category/astronomy/%e5%a4%a9%e4%bd%93%e8%a6%b3%e6%b8%ac%e4%bc%9a%e3%81%ae%e5%a0%b1%e5%91%8a/

このページに載っている画像は、全て製作中の天体観測会振り返りスライドからの抜粋です。

 まずは、今回の観測会でメインイベントになる予定だったことから紹介します。今回の観測会では、この「月と火星とアルデバランの接近」を見る予定でした。

月と火星とアルデバランの接近の概要

 しかし、最初に述べたように、この観測会は4日も延期したため、残念ながら火星と月は全然接近していませんでした。しかし、火星とアルデバランが接近している様子は見ることができました。

観測会の結果(右の画像は部員撮影)

 本来であれば、惑星である火星と、恒星(自ら光る星)であるアルデバランの赤さの違いを比較したかったのですが、違いはあまりよくわかりませんでした。

火星(右上)とアルデバラン(左下)(部員撮影、1つ上の画像に出てくる写真と同じ)

 ちなみに、この観測会では、冬のダイヤモンドも見ることができました。

冬のダイヤモンドの概要

 当日は部員同士で話しながら冬のダイヤモンドを形成する星を探しました。全部の星が見つかったときは達成感を味わうことができました。下に部員が撮影した冬のダイヤモンドの写真を載せておきますので、皆さんも探してみてください。

部員が撮影した冬のダイヤモンド(どの星が冬のダイヤモンドの星かわかりますか?)
ヒント1 木の部分にオリオン座が隠れています
ヒント2はこれ この図を基に探していけば見つかります

 皆さんはわかりましたか?正解は…

冬のダイヤモンドの星など

 正解はこちらです。画像に映っている星が少なかったので、視力のいい方はすぐにわかったかもしれませんね。少し話が脱線するのですが(最初の方に話していた内容に戻るだけですが)、この写真を見ると火星と月が全然接近していないことが分かりますね。ちなみに、月と火星は、4月17日に再び接近しますので、興味がある方は是非見てみてください。

 話を戻しまして、この写真に映っている冬のダイヤモンドの星を結ぶとこのようになります。

冬のダイヤモンド

 また、冬のダイヤモンドの星にオリオン座のベテルギウスを加えると、グレートGになります。

グレートG(アルファベットのGの形に見えることからこう呼ばれている)

 そして、ベテルギウス、シリウス、プロキオンだけをつなぐと、皆さんご存じ、冬の大三角になります(画像はありません)。

 今でも日の入り直後なら、冬のダイヤモンドを見ることができますので、皆さんもぜひ見てみてください。

 これで観測会の報告を終わります。参考資料は以下のものです。

第3・4回天体観測会&第1~4回天体観測会の振り返り

報告が相当遅くなりましたが、12月15日に第3回天体観測会を、12月20日に第4回天体観測会(木星観測会)を、1月27日に第1~4回の天体観測会の振り返りを全てオンラインで実施しました。

第2回・第5回以降の天体観測会の報告はこちら→https://kaijo-chigaku.com/category/astronomy/%e5%a4%a9%e4%bd%93%e8%a6%b3%e6%b8%ac%e4%bc%9a%e3%81%ae%e5%a0%b1%e5%91%8a/ 

まずは第3回から。この回では、12月によく見ることができるふたご座流星群を見ようとしました。ふたご座流星群がどんなものか知りたい方は、この画像を見てください(このページに出てくる画像は基本的に観測会の振り返りスライドからの抜粋です)。

ふたご座流星群の説明(アストロナーツ『星ナビ 12月号』 2020 の内容の要約)

 しかし、この観測会では、流星群を観測することができませんでした。原因として考えられるのはこの4つですかね…。

ふたご座流星群を見ることができなかった原因

 ちなみに、観測会実施日にとある先輩は比較明合成というのを使って星の写真を撮ったそうです(流星群らしきものは映っていませんでしたが)。

星の写真

 次に第4回。この観測会では木星と土星の接近の様子を観察しました。概要は以下の通り。2020年12月の接近はかなりレアなものということがわかると思います。

木星と土星の接近の概要(アストロナーツ『星ナビ 12月号』 2020 の内容の要約)

 観測会当日は天気が晴れていて、木星と土星の接近の様子がよく見えました。ちなみに、観測会でやる予定だったメインイベントが成功したのは今回が初めてでした(詳しくは後述)。

観測会の結果 右下の写真は望遠鏡を使って見た木星と土星の接近の様子

 木星と土星は西側の地平線近くに見えていたので、一部の人は見ることができませんでしたが、ほとんどの人が、接近している様子をしっかり見ていました。ちなみに、観測会の時、木星と土星はとても接近していて(3、4回目?)、肉眼では同じ星に見えました。また、一部の人は、望遠鏡越しに土星の環を見ることができたそうです。

 さらに、この観測会では火星や月なども見ることができました。

月の様子(右の写真は部員撮影)

 最後は、観測会の振り返りの報告です。といっても、説明することが無いので、振り返りスライドの一部を掲載するだけにします(最後の方の黒いスライドは、第2回観測会の時に作ったスライドなので振り返りスライドではないのですが)。

(国立天文台のHPの内容の要約)
(スクエアとは、『スクエア最新図説地学』のこと)

これで、観測会等の報告を終わります。参考資料は以下のものです。

  • 西村祐二郎・杉山直(監修)『七訂版スクエア最新図説地学』(第一学習社 2019)
  • アストロナーツ『星ナビ 12月号』 2020
  • 国立天文台「火星最接近2020」https://www.nao.ac.jp/astro/feature/mars2020/(2021年4月5日閲覧)

 

第2回天体観測会(火星観測会)

11月9日の夜に天体観測会をオンライン(部員がそれぞれの自宅で星を見ながらGoogle Meetで会話する)で開催しました。9月頃に第1回の観測会を開いたので、今回は2回目となりました。

更新者:2年佐藤

第3・4回天体観測会と第1~4回天体観測会の振り返りの報告はこちら→https://kaijo-chigaku.com/%e7%ac%ac3%e3%83%bb4%e5%9b%9e%e5%a4%a9%e4%bd%93%e8%a6%b3%e6%b8%ac%e4%bc%9a%ef%bc%86%e7%ac%ac1%ef%bd%9e4%e5%9b%9e%e5%a4%a9%e4%bd%93%e8%a6%b3%e6%b8%ac%e4%bc%9a%e3%81%ae%e6%8c%af%e3%82%8a%e8%bf%94/ (変光星ミラや火星の接近に関することも書いてあるので是非ご覧ください)

第5回以降の観測会の報告はこちら→https://kaijo-chigaku.com/category/astronomy/%e5%a4%a9%e4%bd%93%e8%a6%b3%e6%b8%ac%e4%bc%9a%e3%81%ae%e5%a0%b1%e5%91%8a/

今回やる予定だった事は、変光星ミラの観測、火星の観測などでした。しかし、悪天候などの理由により、あまり見られる星がありませんでした。


 まずは火星の観測。最近、南東の方向に赤い明るい星が見えると思います。あれが火星です。観測会の時は少し天気が悪かったものの、明るかったのですぐに見つける事ができました。一部の人は部員に貸し出した望遠鏡で火星をのぞいて見たそうです。


 次にアルデバラン(牡牛座にある一等星)の観測。僕は見られなかったのですが、一部の部員がアルデバランを見つけ、見ていました。


 しかし、悪天候や光害(都市部で街灯や建物の電気などが明るくて暗い星が見えなくなる事)などにより、今回のメインイベントになるはずだった変光星ミラを見る事ができなかったのが少し残念でした。ですが、部員に星空を見る事がいかに楽しいかを実感してくれたので良かったです。